生活環境審議会廃棄物処理部会ダイオキシン対策専門委員
会は、最終処分場で埋立処分する、ばいじんおよび焼却灰中のダイオキシ
ン類の濃度基準を3ng/g以下とすることが適当とする報告書をまとめました。
この基準を満たせば、水に溶出するダイオキシン類は1 pg/L 以下であり、
現在提案されている水質基準を十分に満たすとしています。
さらに実際に、ばいじんなどが処分された埋立地から染み出してくる水は
直接環境中に排出されず、水処理設備で処理されるので放流水のダイオキシ
ン類の濃度はさらに低くなり、安全性は確保できるとしています。
また、報告書ではダイオキシン類の低減・安定化対策に関して、今後新設
する廃棄物焼却炉ではダイオキシン類を分解できる処理技術を導入すること
が望ましいとしています。
現在のばいじんの処理方法に関しては、溶融以外の方法ではダイオキシン
類は分解しないものの、ばいじんの飛散防止に一定の効果があり、最終処分
場からの浸出液による汚染も防止するため、既存の施設を改造して溶融施設
を設置するなど、処理方法の変更を義務付ける必要は認められないとしてい
ます。
資料:平成11年11月5日付 化学工業日報
クロマト研究課 須永 晃央
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