規制緩和によるこれまでの型式承認制度の廃止に伴い、日本 水道協会が平成9年4月から規格化に向けて取り組んでいた浄水器が「JWW A S 102規格」として正式に制定されました。
この規格の主な内容は、以下のように定められました。
適用範囲:
活性炭または活性炭と中空糸膜などのろ材を組み合わせた浄水器の残留塩素 および濁度の除去性能、ろ過能力について規定したもので、取り外しの簡単な 「水道法上の給水用具」に該当しないものも浄水器に占めるシェアが大きいこ とから規格の対象となっています。
性能については:
外観、ろ過流・、残留塩素、濁度の除去性能およびろ過能力、浸出性、衛生性、耐圧性、逆 流防止性、水撃性について規定されています。このうち主なものは以下の通りです。 |
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除去性能
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残留塩素 |
ろ過水濃度が0.4 mg/l 以下であること |
濁度 |
ろ過水濁度が0.4度以下であること |
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ろ過能力
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残留塩素 |
表示のろ過能力以上であること |
濁度 |
表示のろ過能力以上であること |
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浸出性
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共通項目 |
濁度 0.2度以下 |
色度 |
0.5度以下 |
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臭気 |
異常でないこと |
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味 |
異常でないこと |
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衛生性
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一般細菌 |
形成集落数が100個/ml以下であること |
大腸菌群 |
検出されないこと |
性能表示については:
製造業社名または販売元業者名
種類および名称
除去対象物質
ろ過流・(l/min)
ろ過能力(lまたはm3)
毎朝放流時間(秒または分)
ろ材の1日当り標準使用水・および使用限界月数
規制緩和により浄水器を選択する際、消費者はより良いもの、より好み にあ ったものを選択できるようになりましたが、反・、自己の責任も増すこ とにな りました。この日本水道協会の規格化によって、消費者の適切な浄水 器選択の 一助になることが期待されます。
資料:日本水道新聞 平成10年4月22日号
衛生検査課 青木
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