焼却灰など一般廃棄物を溶かして固める溶融(熔融)固化を進めよう と、厚生省は4月6日までに、重金属の溶出基準などのガイドライン(指針 )をまとめ、全国の都道府県へ通知しました。熔融固化は超高温で熱処理 するため、ダイオキシン類を分解するほか、出来上った熔融スラグを路盤材 などに再利用することもできるので、同省は熔融スラグを公共工事に積極的 に利用するよう、土木関係部局などに連携を求めています。

 指針は、出来上ったスラグの用途として、路盤材、コンクリート用骨材 、アスファルト混合用骨材、歩道用ブロックをはじめとするコンクリート二 次製品等を挙げています。

 スラグからの溶出による環境悪化を防ぐため、カドミウム、鉛、六価ク ロム、砒素、水銀、セレン、の6項目について溶出基準を定めたものです。 また、(1)熔融の温度は 1200度以上を保つこと、(2)熔融で生じるばいじん (煤塵)はセメント化などで無害化すること、(3)スラグの溶出試験を定期的 に行うことなど、技術・管理基準も設けました。

 

資料: 日本経済新聞、 平成10年4月7日号 

技術調査部  関根   


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