産業廃棄物の原料を狙い、自治体 が産業廃棄物に課税する動きが全国に広がっています。4月に三重県が導入したのに続いて、30前 後の都道府県と政令都市が検討中です。 近県同士で課税の仕組みや実施時期を調整し、広域で導 入する構想も出てきました。
広域導入構想は青森、岩手、秋田の東北3県では3県知事が合意して2004年1月の導入を目指し 、岡山、広島鳥取の中国3県でも導入を構想しています。他に奈良県、北九州市なども産廃税導入を 検討しています。三重県の産廃税にならい、他県でも1トン当り千円の課税を検討する例が多くな っています。
課税で産業界に産廃の排出抑制とリサイクルを促し、税収でその努力を支援する狙いですが 、地域経済が停滞している中での課税だけに、産業界の抵抗は強くなっています。
導入後は課税逃れの不法投棄が増えるとの指摘もあり、監視を強化して違法行為を防ぐのも
自治体の役割になります。併せて、税収の廃棄物のリサイクル促進への有効利用、製品値上げ等で
消費者へ過剰に負担を転嫁していないかの点検も必要となります。
資料: 9月17日付 日本経済新聞、29面[特集]
環境企画課 永井 絢子
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