ダイオキシン労災認めず 高濃度のダイオキシン汚染で解体中の大阪府能勢町のごみ焼却施設「豊能 郡美化センター」の元従業員2人が「重い皮膚病やがんになったのはダイオ キシンが原因」として行った労災申請で、淀川労働基準監督署(大阪市)は 15日、労災と認めない決定を申請人側に通知しました。ダイオキシンをめぐる 全国初の労災申請でしたが、発病とダイオキシンとの因果関係立証の難しさを 示す結果となりました。
子供の遊び場ダイオキシンの調査結果 環境庁はこのほど、「99年度子供 の遊び場のダイオキシン類実態調査結果」(最終版)を発表しました。調査 地点は全国354地点で、各自治体ごとに発生源周辺、大都市および中小都市か ら、各2地点ずつを選定したものです。調査結果は、全地点の平均値は 0.91 pg(ピコグラム)TEQ/gで、土壌環境基準(1000 pg TEQ/g)を下回りました。
大気中ダイオキシン、環境基準値下回る 春日部市は3月17日、今年1月に実施した市内ダイオキシン類の調査結果を発表しました。それによると、大気は平均 0.58 pg で環境基準値の 0.6 pg を下回りました。河川水、底質はそれぞれ 0.695、1.7 pg でした。また、庄和町も1月に大気中ダイオキシン類調査を行いましたが、昨年8月の調査と併せた3地点の年平均値は0.35 pg でした。
政府、ダイオキシン全廃に反対へ 3月20日からドイツのボンで開かれる「有害な化学物質による環境汚染を防ぐための国際条約」交渉会議で、日本政府は18日までにダイオキシンとジベンゾフランの2物質の「排出の全廃」を条約の義務とすることについて、全廃は事実上困難として反対する方針を固めました。2物質の取扱いをめぐっては、欧州連合などが全廃を条約本体に明記するよう求めており、各国の意見は別れています。
資料: 3月16日,19日付 埼玉新聞
3月17日付 化学工業日報
クロマト研究室 明石 康伸
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