未規制化学物質調査に着手 厚生省
厚生省はこのほど、水道における未規制化学物質等を調査するため、研究班
を発足させました。わが国の水道水質基準等はWHO(世界保健機関)の飲料水
水質ガイドライン(1993年)を踏まえていますが、WHOでは1995年から、わが
国で未規制の亜硝酸性窒素やミクロキスティン等の化学物質およびクリプトス
ポリジウム等の感染症微生物などの見直し作業や専門家間での議論を開始、早
ければ今年11月にも化学物質の改訂ガイドラインの公表が見込まれています。
厚生省では研究班の成果を踏まえ、WHOの動きを注視しつつ、水道水質基準
等の見直しに取り組んでいく予定です。
「水道における未規制化学物質等調査研究班」は、WHOで議論が進んで
いる化学物質を中心に、水道における検査方法の標準化、原水および浄水にお
ける検出状況の把握、その結果の解析・評価等を行い、本年度中をめどに成果
をとりまとめる予定ということです。
研究調査の対象となる物質は、@亜硝酸性窒素Aミクロキスティン Bウラ
ン Cポリアロマチックハイドロカーボン(PHAs:ベンゾ(a)ピレン、フ
ロランセン等多環芳香族炭化水素類)D農薬(ベンタゾン、シアナジン等)
このほか、WHOでは取り上げていませんが、非イオン界面活性剤等を発泡
の観点から、またアルミニウムも白濁の観点から検討していくようです。
資料:日本水道新聞、化学工業日報
各紙順に 平成9年8月7日、11日号 衛生検査室 向井
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