12有害物質で自主管理計画99年度目標に排出量を削減
日本電気工業会などの72の業界団体は、トリクロロエチレンなど12の有害化
学物質の排出抑制に向けた自主管理計画をとりまとめ、このほど通産省に提出
しました。このうちの電気、電子関連5団体は機器、金属加工の脱脂洗浄に用い
るトリクロロエチレンの大気排出量を5団体合計で99年度に96年度実績比で65%
に削減し、石油連盟はベンゼンの同排出量を99年度に95年度実績比56%の排出
削減を掲げています。
自主管理計画の対象となる12物質はアクリロニトリル、アセトアルデヒド、
塩化ビニルモノマー、クロロホルム、1,3-ブタジエン、ベンゼン、1,2-ジクロ
ロメタン、テトラクロロエチレン、トリクロロエチレン、ホルムアルデヒド、
二硫化三ニッケル及び硫酸ニッケル。
有害化学物質による大気汚染防止を検討している化学品検査審議会のリス
ク管理部会は、自主管理計画策定にあたって@各業界がもっとも効果のある対
策を打ち出すことA客観的な排出量削減の目標値を設定することB地方自治体
などと協力して進捗状況を評価できるモニタリングに努めることCユーザーな
ど関係する取扱者に対して有害物質の情報を正確に提供すること、の四つの指
針を打ち出しています。
4月1日から施行された改正大気汚染防止法は、基準を達成できなくても罰則
規定はありません。このため、政府は2000年度に大気汚染防止法を見直すこと
にしています。今回の自主管理規制の結果によって、罰則を設けるか、企業の
自主的な取り組みに任せるかを検討していく予定です。
資料:日刊工業新聞、 平成9年9月3日号
クロマト研究室 内田
コンテナ目次へ
Copyright
(C) Naitoh Environmental Science Co., Ltd.
webmaster@knights.co.jp