環境庁はO-157など病原性微生物への対策に関する環境基準を公共用水域 に設定する方針を固めました。早ければ5月にも学識経験者や自治体の水質測 定業務担当者など約10名からなる検討会を設置し、中央環境審議会での審議を 経て施行する方針です。基準が設定されるのは河川や湖、海洋、地下水・井戸水な ど公共用水域の水質などで、衛生面で特に影響が大きいとされる糞便性大腸菌や O-157などの細菌類で、現行の環境基準に加えて基準値の設定を検討します。

 環境基準は、健康や生活環境を保護するために行政が取り組む目標値で、基準 が設定されると都道府県、政令市による常時監視が義務づけられます。また病 原性大腸菌O-157やクリプトスポリジウム、レジオネラ菌など広く病原性微生 物を対象にした基準についても検討するため、約1年かけて今後各細菌類のデ ータ収集を行う予定です。
 

資料: 日刊工業新聞,平成9年4月8日号; 環境新聞,平成9年4月23日号

環境計量室 森岡



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