年度内に大規模調査、
改修工事の確立目指す―建設省
建設省は、専門家60人で「室内空気対策研究会」を組織し、年度内に、
シックハウス症候群対策に着手します。1000〜2000戸の大規模な実態調
査を行うほか、モデル住宅により効果を検証、低コスト・短工期の改修
技術の開発を目指します。住宅生産者を対象とするガイドラインの拡充
にも取り組みます。2001年度には同省建築研究所も本格的プロジェクト
を発足させる予定で、連携して施策展開していく方針とのことです。
化学物質汚染を調査、全国50校の教室対象―文部省
文部省は全国50校を対象に化学物質による教室内の空気の汚染実態を
調査することを決め、宮城など7都府県教育委員会に通知しました。調査
結果を基に、教室の換気の頻度や窓の開放時間など、子供たちに望まし
い室内空気を維持する方法を決めるとのことです。必要があれば換気扇
の設置や使用建材の指定、補助金のかさ上げなども検討してい
く方針です。
作業環境を調査、化学物質の基準設定―労働省
労働省はビルやマンションの内装工事など関連する作業現場の実態と
作業員の健康状態について調査を実施する方針を固めました。調査は内
装工事や合板製造現場など全国20カ所で、空気中のホルムアルデヒドや
トルエンなどの濃度を測定する予定です。又複数の汚染物質の総量につ
いて定めた厚生省の室内濃度指針値に基づき、住宅とは別に職場の化学
物質の濃度基準も設定します。
シックハウス対策2001年度概算要求―厚生/労働省
厚生、労働両省は2001年の統合後の「厚生労働省」予算で、シックハウ
ス対策を強化するため、新たに4億円程度を要求に盛り込みました。化学
物質の複合暴露に関する実態・疫学調査と職域におけるシックハウス対策
の確立などを一体的に行うことで、健康障害予防対策が強化される見通
しです。
東京都初調査、3物質指針値上回る
東京都はこのほど、シックハウスの調査結果を公表しました。調査は住
宅など35施設で実施され、対象7物質のうち6物質が検出され、トルエンな
ど3物質が指針値を上回ったとのことです。
資料:8月17日付 日刊工業新聞、埼玉新聞
8月21日付 日本経済(夕刊)
8月22日付 埼玉新聞
8月28日付 化学工業日報、日本工業新聞
分離分析課 高橋真朋子
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