総理府 がこのほどまとめた水環境に関する世論調査によりますと、水環境を維持・回復 するために政府に最も力を入れてほしいのは「工場からの排水の規制強化」で、 「下水道整備」は1割程度、また、「浄化槽の整備」は1割以下でした。
この調査は総理府が今年7月から8月にかけて全国の20歳以上者を対象に実施 したもので、2,157人が回答しています。川や海が汚れている原因は[家庭から の排水]が全体の 25.4%を占めて最も多く、以下、[工場排水に対する規制が不 十分]の 12.2%、[農薬や肥料を多く使うようになった]の 11.2%などの順で 続いています。[家庭用の浄化槽の整備が不十分]とする回答も 7.3%ありまし た。
使った水を下水道、浄化槽を通してどこに排水しているかについては、具体 的な河川名などまで[知っている]が 32.8%、[ある程度知っている]が 29.9% で、60%以上の回答者が排水先を知っていました。
水環境を維持するために国民が取り組むべきことについては[水を汚さない よう生活排水に注意する]が 33.5%と最も多く、[川や湖の美化活動など水環境 保全活動への参加]も 12.7%あるなど、生活排水に対する危機意識が強かった といえます。
また、「政府に力を入れてほしいと思うこと」は[工場からの排水規制強化]が 14.4%で最も多く、以下[森林の保全や整備]の 11.7%、[環境に配慮した川 や水路整備の推進]の 11.4%などの順で続いており、[下水道の整備]は 10.7 %、[家庭用浄化槽の整備]は 6.9%でした。
資料: 平成11年11月23日付 設備産業新聞
環境調査課 関根 利康
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