建設省 は、健全な水循環システムを構築するための水に関わる基本法として「水総 合管理法」(仮称)の検討に着手しました。同法は、建設省が主体となり水循 環を扱う観点から検討されるもので、公水として河川に経済財的なものとし て位置付けることも考慮されています。

 これまで日本の水資源開発はダムを作るなど水環境の保全よりは水を安価 に有効に使用するとの観点で行われてきました。しかし今後最も問題になる のがエネルギー効率なども含めた「水循環」で、そのためには各省庁が連携 できるための枠組みが必要として、8月に水に関する関係6省庁(通産省、厚生 省、農林水産省、国土庁、環境庁)などで「健全な水循環系構築に関する関係 省庁連絡会議」を設置しました。

 こうした中で、建設省は特に流域全体を視野に入れる総合的な枠組みとし て「水総合管理法」が必要として部内で検討に着手したもの。水環境を行う に当りすべて質の高い水を循環させるのではなく、飲食と排泄などの水の使 い分けも視野に入れて、上下水道を統合したフランスのような総合的な枠組 みをめざすとしています。                          

資料:平成11年10月27日付 環境新聞

環境計量課 竹下 尚長


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