埼玉県大気水質課は16日までに、県内各地で測定した昨年
度大気汚染状況をまとめました。光化学オキシダントは全局で環境基準を達
成できず、浮遊粒子状物質についてもほとんどの局で基準値を超え、汚染の
状況は改善されていないことが判りました。
対象は、光化学オキシダント、浮遊粒子状物質、二酸化窒素、二酸化硫黄、
一酸化炭素の5物質で、住宅地域などに設置している一般環境大気測定局と道
路沿いに設置の自動車排ガス測定局の合計81局で、年間を通じて測定されて
います。
対象物質のうち、光化学オキシダントはこれまで基準を達成したことはな
く、今回も全局で基準を超過しました。光化学スモッグ発令日数は1997年度
より4日少ない12日でしたが、4年ぶりに健康被害の届け出が22人からありま
した。浮遊粒子状物質は、測定した一般局56ヵ所のうち川越市霞ケ関と秩父
市の2局しか達成せず、自排局は全局で基準を超えました。
二酸化窒素で基準を達成できたのは、一般局57局のうち97年度より5局少ない
43局、自排局は23局のうち1局多い11局。二酸化窒素について県は、2001年
度までに全県での基準達成を目標とするが、97年度と比較した達成率は、自
排局が4.3ポイント上昇したものの一般局は5.0ポイント低下。年平均値は一
般局が0.025 ppm、自排局は0.036 ppmと、それぞれ過去10年間の範囲内で横
ばいでした。過去10年間基準を超えていない二酸化硫黄と一酸化炭素は、今
回も全局で基準を達成しました。
資料:埼玉新聞、平成11年8月17日号
計測課 磯貝 宜宏
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