環境庁が 検討中の有害大気汚染物質対策における5物質(塩化ビニルモノマー、アクリ ロニトリル、水銀、砒素、ジクロロメタン)の環境基準への追加がさらに大幅 に遅れる見通しです。

 これは健康影響への科学的知見の評価判断が技術的にまだ詰めきれていない ことや、欧米 で対象物質への再評価が行われているためで、環境基準追加は今年度末にずれ 込み、対象物質数も変わる可能性が出ています。

 環境庁では有害大気汚染物質対策として、可能性のある物質234種のリスト を作成し、うち22物質を「優先取組物質」として規制の検討を行っています 。このうち、ベンゼン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレンの3物質 については、1997年に大気汚染防止法による指定物質とすることとし、環境 基準が設定されているほか、ダイオキシン類についてもガイドライン値が設 定されています。

資料: 化学工業日報、 平成11年5月7日号

分離分析課 加藤 美枝


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