水道に おける病原性微生物のクリプトスポリジウム対策強化の一環として、厚生省 から「飲料水におけるクリプトスポリジウム等の検査結果のクロスチェック 実施要領」が通知されました。同省では、これまでにも対策検討会を設置し て水道におけるクリプトスポリジウム暫定対策指針の改定を中心に、これ以 外にも病原微生物に関する知見や検出のための暫定的試験法の改定など対策 強化に努めてきました。また、昨年12月には強化策の規定として「検討会ま たは構成員は、クリプトスポリジウムなどの病原性微生物が浄水場で検出さ れた場合の緊急時には、厚生省の要請により、当該水道の現地調査および検 出情報のクロスチェックまたは必要な対策の検討を行うこと」としました。
具体的な流れとしては、検査機関等で判定が困難になった場合に、都道府 県等の検査機関に判定を依頼し、なおも判別が不能な場合には厚生省から専 門家の斡旋を受けることができる等となっています。
今回のクロスチェックの実施により、従来判定が困難と指摘されていたク リプトスポリジウムの検査結果に、高い信頼性と正確さが得られるものとさ れます。厚生省では、今後も引き続き対策強化に努め、またクリプトスポリ ジウム同様に塩素消毒に耐性のある病原微生物の情報把握をして、緊急時の 対策に備えてゆく方針です。
資料:日本水道新聞、平成11年2月4日号
衛生検査課 松本 かおり
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