厚生省から このほど「内分泌かく乱化学物質の健康影響に関する検討会」の中間報告が公 表されました。検討会では、内分泌かく乱化学物質問題について科学的に未解 明な点が多いことから、段階的な計画を立てて対策を進めてゆくという考えで、 以下のように分類しました。

1)現在まで入手可能な生体影響に関する情報と、その暴露情報の分析より当 面のリスクマネージメン
トを実施することが期待される緊急な個別課題

2)生体影響や暴露の情報が不十分なため必要な調査研究等に関する緊急な対 応の迫られている課題

3)内分泌かく乱化学物質の作用機構の特徴等に根ざした先端的な科学的研究 の解決が期待される部分

 この中間報告では、ホルモンの人体における作用、内分泌かく乱化学物 質の作用メカニズム、物理化学的性質、暴露経路、人への影響に見解を示し ており、さらにこれらの問題解決へ向けた取組みや、人の影響を確保するた めの具体的な対策方針、今後の具体的なスケジュールも掲示しています。 また、物質によっては水からの暴露もあり、今後は水での調査も行うべき としています。

 一方、食器や家電製品等に使用されているポリカーボネートなどに含まれ るビスフェノールA、ポリスチレンに含まれるスチレンモノマー、ダイマー、 トリマー、ポリ塩化ビニルに含まれるフタル酸エステル等は水からの暴露が 微量のため、今のところ人に影響はないとされ、直ちに使用禁止などにする 必要はないとされました。   

資料:厚生省報道発表資料 平成10年11月19日、
日本水道新聞 平成10年12月7日号

衛生検査課 松本 かおり


コンテナ・記事目次へ


Copyright (C) Naitoh Environmental Science Co., Ltd.
webmaster@knights.co.jp