この度、 平成9年度の食品中ダイオキシン類等汚染調査の結果が厚生省から報告されま した。今回の調査は食品7種(魚類8種、肉類3種、野菜類7種、乳・乳製品2種 、豆類2種、穀類1種、芋類1種)24食品中でのダイオキシン類(PCDD12種、PC DF15種)とコプラナーPCB 3種の汚染状況を把握し、さらに得られた結果から 通常食事中での1日摂取量を推計するために行われたものです。
調査の結果、対象食品中のダイオキシン類が高かった上位3種は、魚類(平 均0.495 ppt)、肉類(0.241 ppt)、乳・乳製品(0.062 ppt)となっており 、コプラナーPCB 3種を加えた結果でも同順位となっています(それぞれ、1. 600 ppt、0.295 ppt、0.105 ppt)。
また、1日摂取量はダイオキシン類で平均48.0 pg TEQ /day、コプラナーP CBを加えると120.7 pg TEQ/dayという数値が出され、日本人の平均体重を50 kgとした場合の体重kg当りの1日摂取量は、それぞれ0.60 pg TEQ/kg bw/day 、2.41 pg TEQ/kg bw/dayとなります。昨年度の結果と比較すると数値的に は増加傾向にあるものの、これは検出限界が昨年度よりも下がったこと、 検出化合物数の増加によるもので、実際には昨年度からの変動はあまりみ られませんでした。
<対象食品>
魚類: アナゴ、カレイ、タイ、サバ、ヒラメ、アジ、スズキ、ホッケ
肉類: 牛肉、豚肉、鶏肉
野菜類: キュウリ、ホウレンソウ、シイタケ、リンゴ、長ネギ、小松菜、白菜
乳・乳製品: 牛乳、チ ーズ
豆類: 大豆、小豆
穀類: 米
芋類: サツマイモ
TEQは、toxic equivalents のことで、ダイオキシン類の中で最も毒性の高い2,3,7,8-TCDD(テトラクロロジベンゾパラジオキシン)の毒性を1とした時の相対的な毒性等量に換算したもの
資料: 厚生省生活衛生局報道発表ホームページ 10月28日付
衛生検査課 松本 かおり
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