ダイオキシン排出に法規制 施設ごとに基準値設定へ
クリプト等病原性微生物対策 専門家で検討会
厚生省はこのほど、病原性微生物、水道および公衆衛生の専門家で構成す
る「水道におけるクリプトスポリジウム等病原性微生物対策検討会」を水道環
境部に設置しました。わが国での病原性微生物の存在状況やWHOでの議論動
向を踏まえ、クリプトスポリジウム等の病原性微生物に対し専門的見地から対
策充実を図るとともに、水道施設の現場における緊急的対応のための現地派遣
や浄水の確実な検査体制の確保等、厚生省の初動対応の強化に役立て、今年度
末をめどに検討を進めた結果をまとめていくそうです。
病原性微生物対策では、厚生省が「水道におけるクリプトスポリジウム暫定
対策指針」「飲料水健康危機管理実施要領」を相次ぎ策定し、地方水道事業で
の対策周知や有事の際の厚生省の対応を決めるなど施策を展開。また、その存
在状況の把握にも乗り出すなど、対策は強化されつつあります。
厚生省では、中間報告でクリプト等が検出されたこと、世界的にも議論が
開始されたことにより、専門家の立場から一層の対策充実を期して検討会を発
足させました。
具体的な検討事項は以下の通りです。
@病原性微生物の水源水域における存在状況、挙動等に新たな知見が集積さ
れた場合に、水道における病原性微生物の対策を専門的見地から検討 Aクリ
プトスポリジウム等の病原性微生物が水道原水または水道水で検出された場合
、厚生省の要請を踏まえ専門的見地から必要な協力──等。
資料:日本水道新聞、平成9年8月18日号
衛生検査室 向井
建設省下水道部 ガイドライン必要
建設省下水道部は「下水道におけるクリプトスポリジウム検討委員会」の中
間報告を以下のようにまとめました。
@環境基準等の設定状況を勘案し、中間報告を踏まえガイドラインの策定を
検討 Aクリプトスポリジウムのリスクアセスメントのあり方の検討を深め、
除去方法等の検討を推進 Bクリプト以外の病原性微生物の対応策を検討
委員会調査では、全体の約1割で検出とかなり低く、処理水も直接飲用されな
いため直ちに問題視すべきではないとの見解ですが、水域への負荷などを考察
し、今後の対策をにらむ必要があるとしています。また、中間報告では、@汚
泥中のクリプト不活性化を含めた除去方法の実験的研究 A平常時と集団感染
時を区別した管理上の対応の検討──等も指摘しています。
資料:日本水道新聞、平成9年8月7日号
衛生検査室 向井
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