中央環境審議会土壌農薬部会土壌制度小委員会の第2回会合が11月第4週開催され、 土壌汚染対策制度についての環境省の考え方が示されました。

 環境省が示した考え方は、@リスク低減措置の実施主体を原則的にその土地所有者にすること、A対策を課す発動基準は、濃度ではなく 地下水への溶出といったリスクベースとすること、Bリスク低減対策は実施者が適切に選択して実施できること―など検討会の中間取りま とめとほぼ同じ内容ですが、今回、土壌汚染の調査と基金について具体的な提案が行われました。

 土壌汚染の調査については、事業規模に関係なく土地所有者が実施することを前提にしていますが、資金力の不足している零細事業者に 配慮し、調査範囲や対象物質を絞り込むことを提案しました。具体的には「リスクの発見及びリスク管理地の範囲が特定できるような内容 の調査とすべき」とし、汚染深度や汚染土量までの調査は義務付けしないとの考え方を示しました。また調査対象物質も調査費用の軽減の 観点から「一律にすべての有害物質にするのではなく、その土地の土壌を汚染している可能性が高い有害物質とすることが適当」としました。  

 資料:1月27日付 化学工業日報

環境分析センター 石澤 牧子  


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