環境省は、廃棄物処理法の政令を年内に改正し、 ダイオキシン類やジクロロメタンを一定以上の割合で含有し、特定の施設から排出される廃棄物について、工場などに管理者 設置を義務づける「特別管理産業廃棄物」指定するそうです。来年2月をめどに実施されます。また、環境省では、個別回答はし ないとの前置きで、この政令の改正についての意見募集を行っています。

 ダイオキシン類の排ガスに係るものについては、現在、焼却炉で生じるばいじんで、含有量が一定以上の場合、特別管理廃棄 物に指定されています。政令改正により、発生源が製鋼用電気炉、アルミ合金製造用焙焼炉等のばいじんも、一定以上[3 ng TEQ/g(含有量)]のダイオキシン類を含むもの及びその処理物については特別管理産業廃棄物とするものです。

 また、ダイオキシン類の排水に係るものについては、現在、廃棄物焼却炉排ガス洗浄施設で生じた汚泥のうち、一定以上のダ イオキシンを含むものが特別管理廃棄物となっています。政令改正で、工場と工場敷地全体から生じる汚泥が新たに指定され るほか、廃酸、廃アルカリは100 pg. TEQ/l(含有量)以上で特別管理産業廃棄物になります。

一方、ジクロロメタンでは、水質汚濁防止法の特定施設等である工場と工場敷地全体から生じる廃棄物で、一定以上[汚泥 の場合は 0.2 mg/l 溶出量)、廃酸・廃アルカリの場合は 2 mg/l(含有量)]のジクロロメタンを含む廃棄物が特別管理産業廃 棄物となっています。政令改正により、発生源がジクロロメタンによる洗浄施設と蒸留施設の場合でも、特別管理産業廃棄物 とするそうです。

資料:10月24日付 日本工業新聞、
10月22日付 環境省ホームページ(大臣官房廃棄物・リサイクル対策部産業廃棄物課適性処理推進室扱)

分離分析課 高橋真朋子


コンテナ・記事目次へ


Copyright (C) Naitoh Environmental Science Co., Ltd.
webmaster@knights.co.jp