中央環境審議会の水質部 会は、東京湾・伊勢湾・瀬戸内海での水質環境基準の見直しに関し、従来実施 しているCODの総量規制基準の強化値と新たに設定する窒素・リンの総量 規制基準を示す答申案をまとめました。

 同答申案ではCODはパルプ製造業、窒素質・リン酸質肥料製造業、石油化 学系基礎製品製造業(脂肪族系中間物、環式中間物・合成染料・有機顔料、プラ スチック、合成ゴムなどの製造)など232業種のうち34業種50基準の規制強化 を、窒素とリンの排水含有量ついては畜産農業、非金属鉱業、水産食料品、 繊維工業、パルプ、窒素質・リン酸質肥料、複合肥料、化学肥料、無機顔料、 石油化学系基礎製品、有機・無機化学製品、農薬、化粧品、ゴム製品、プリ ント配線基板の製造のほか下水道業、病院、廃棄物処理関連といった232業 種に規制基準を設定すべきとしています。答申内容は10月4日まで一般か ら幅広く意見を募ったのち、結果を踏まえて最終的な取りまとめを行い、 環境庁に答申される予定。

 環境庁は答申を受け、水質汚濁防止法に基づく関係法冷の改正等を行い、 都道府県知事が定める総量規制基準の範囲を盛り込んだ新しい総量削減基本 方針を作成します。また今年度中に関係都道府県も同方針に沿った総量削 減計画(総量規制基準)を策定して、猶予期間を経て排水量 50 m3/日 以 上の工場・事業場には規制基準順守と汚濁負荷量の測定が義務付けられます。

 資料:9月8日付 化学工業日報

化学分析課 中瀬 希    


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