厚生省は6月23日、97年度 の産廃排出・処理状況データを取りまとめ、総排出量は約4億1500万トンと昨 年9月に廃棄物の減量化の目標量を設定する時に算出した96年度データの約4 億2600万トンに比べ、1100万トン減っていることが明らかになりました。
業種別では農業が全体の22.7%を占め、以下、電気・ガス・熱供給・下水 道を含む水道業、建設業、パルプ・紙・紙加工製造業、鉄鋼業、鉱業、この 6業種で全体の約8割を占めています。
種類別では汚泥が全体の47.3%を占めて最も多く、以下、動物の糞尿、が れき類、この3品目で全体の約8割を占めています。
地域別では関東地方が全体の28.3%で以下、中部地方、近畿地方、九州地 方と続いています。
産廃の処理状況では、中間処理されたもの(全体の約73%)、直接再利用 されたもの(全体の19%)、直接最終処分されたもの(全体の約8%)に分 けられ、結局、排出された産廃全体の約41%に当る約1億6900万トンが再利 用され、16%に当る1700万トンが最終処分されています。
種類別の処置状況については、再生利用率が高いものは、動物の糞尿( 96%)、金属くず(72%)、がれき類(66%)などで、逆に再生利用率が 低いものは、汚泥(5%)、廃アルカリ(10%)、ゴムくず(12%)、繊維 くず(15%)などです。
今回の報告では、産廃処分場の残余年数も調べており、98年4月1日現在 で、全国平均が3.1年、首都圏では0.7年とデータで見る限りは非常に厳しい 状況にあります。
資料: 7月3日付 廃棄物新聞
環境分析センター 石澤 牧子
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