建設省 は2月15日、建築基準に性能規定を導入する建築基準法施行令(政令)の改正 案をまとめました。5月中に公布し、6月11日までに施行するもの。改正案で は、建築物の防火、構造、各建築設備について現行の仕様規定を全面的に見直 し、性能規定を定めました。弾力的運用で新技術・材料・設備の開発が促進さ れることになり、これまで原則として禁止されていた地下の居室も可能とな ります。浄化槽については実質的には現行どおりで、単独処理浄化槽の規定 はそのまま残ることになります。改正案は公表され、3月15日まで意見を受 け付けるとしています。

 建築基準法は平成10年6月に改正され、2年以内に全面施行される政府の 『規制緩和推進計画』を受けたもので、同法が昭和25年に制定されて以来、 初の抜本的改正となったものです。改正内容は (1)建築確認手続きの合理 化、 (2)建築規制の合理化、 (3)建築規制の実効性確保を骨子としてい ます。

 屎尿浄化槽については、現行の施行令、告示の規定を本法に一部取り込み、 汚物処理性能に関する技術的基準を定めるもの。技術的基準は、通常の使用 状態で放流水の汚れ(BOD)が一定値以下であることとし、BOD値は現行 どおりとなります。規定を書き込む場所以外は実質的に変わらず、浄化槽業 界などが要望していた単独処理浄化槽の規定削除、BOD値の強化などにつ いては見送られたかたちです。

資料:平成12年2月22日付 設備産業新聞(週刊)

環境調査課 関根 利康


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