厚生省 は防災体制設備と飲用井戸の衛生対策の留意事項として放射性物質対策の強化 を12月17日付で、都道府県水道行政主管部局長宛通知しました。これは、平成 11年9月末に茨城県東海村で起きた臨界事故をきっかけに、今後の飲料水の危 機管理における防災体制設備をさらに強化していくものとして、放射性物質漏 洩事故時の水道供給体制を確保するために改定されました。開蓋型の飲用井戸 等においては、事故時に特に汚染を受ける可能性が高いものとして、衛生対策 等をも明示しているそうです。

 厚生省では、病原性原虫等による飲料水への問題発生を機に、責任体制など を定めている「飲料水健康危機管理実施要領」にも放射性物質を含めることに しました。防災体制設備および飲用井戸の衛生対策等の留意事項は以下のよう になっています。

<放射性物質漏洩事故時の水道供給体制> @放射性物質漏洩事故発生時にお ける連絡体制の再確認、A放射能汚染発生時の検査体制の強化、B水源の振替 方策の検討、C応援給水体制の検討

<放射性物質漏洩事故時の飲用井戸衛生対策等> @飲用井戸の点検、A非常 時の飲用指導、B応援給水、C水質分析

 また、水道原水の異常についても新たに、「放射性物質による水質異常を 含む」として、放射性物質による汚染時の情報伝達体制の明確化を図り、情 報収集先として国立公衆衛生院放射線衛生学部として明確化しています。

資料:平成12年1月13日付 日本水道新聞

衛生検査課 松本 かおり


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