PCB処理作業時の暴露対策、厚生労働省検討委来年発足 厚生労働省 は環境省主導で行われているPCBの回収、運搬、分解・無害化処理が全国的に行われる状況となってきたことから、PCBを含む 有害廃棄物の処理作業に従事する労働者への暴露によるリスクを低減するための施策を実施することになりました。来年度 から「PCB等の有害廃棄物処理における労働者の暴露防止対策委員会」(仮称)を立ち上げるとともに、PCBの有害廃棄物の回 収・運搬・無害化処理などに伴う作業実態の調査と無害化処理事業場での実態調査、労働衛生専門家による暴露リスク評価 などを実施し、労働者の暴露防止対策の確立を目指してゆきます。最終的には対策の指針ないしはマニュアル的なものを 作成する考えとのことです1)。
2000年度化学物質汚染調査(環境省)結果 PCB残留、依然広範囲; 化審法指定の9物質も検出 環境省は2月7日、20 00年度の化学物質環境汚染実態調査結果を発表しました。PCBやダイオキシンなど非意図的生成物を含む化学物質の環境 中での残留状況や、人への暴露状況に関する調査結果をとりまとめたものです。残留性化学物質の環境中での検出率は高 く、特にPCBについては全調査地点で水質・底質・生物の媒体において検出されるなど、依然広範囲に存在していることがわ かりました。
PCBの存在状況の調査では水系28地点、底質36地点、生物35地点で調査されましたが、全調査地点すべての媒体にお いて検出されています。この調査結果は「化学物質と環境」(通称・黒本)の2001年度版で公表されます2)。
資料:1) 1月30日付 化学工業日報,p. 12
2) 2月8日付 同紙,p. 12
分離分析課 伊藤 博
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