住宅建材・壁紙や家具の接着剤などに含まれる化学物質が体調不良を引き起こすシックハウス症 候群への対応を審議している厚生労働省の検討会は、室内濃度指針値を設定すべき対象に新たに2 物質を追加する案を決めました。

 シックハウスの元凶といわれるホルムアルデヒドの代替品として使用が増えているアセトアルデ ヒドは 50μg/m3、シロアリ駆除剤のフェノブカルブは、130μg/m3とされました。ただしフ ェノブカルブの濃度は指針値案の1/2に厳しくなる見通しです。12月の第9回検討会で濃度基準を最 終決定し、厚生労働省が数日以内に全国の都道府県へ行政通知を出し実施する手筈です。

 アセトアルデヒドは、ホルムアルデヒドより毒性は低いものの、人体への影響では鼻の粘膜などを 刺激します。 

 フェノブカルブは神経伝達物質コリンエステラーゼの酵素分解力を弱めて副交感神経に影響し、息苦 しさや、極度に濃度が高い場合は、呼吸困難をもたらす危険もあります。これら2物質の追加で、指針値 の設定物質は合計13物質となります。


資料:10月16日付 日本工業新聞

分離分析課 加藤 美枝


          
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