環境省は内分泌かく乱化学物質(環境ホルモン) への関心が高まる中で、環境省は今年度から3年間で40以上の内分泌かく乱作用の疑いのある物質の リスク評価を目指しています。同省の内分泌かく乱物質問題検討会が選定した内分泌かく乱作用の 疑いがあり今年度に優先してリスク評価を実施する物質にプラスチック可塑剤であるフタル酸ブチ ルベンジル、フタル酸ジエチル、アジピン酸ジ-2-エチルへキシル、船底塗料や魚網の防腐剤である トリフェニルスズ(TPT)の4物質を追加することを決定しました。今回の追加はリスク評価を加速させ るのが狙いで、必要経費は今年度の補正予算で措置されます。

 なお、トリブチルスズ(TBT)、4-オクチルフェノール、ノニルフェノール、フタル酸ジ-n-ブチル、 オクタクロロスチレン、ベンゾフェノン、フタル酸ジシクロへキシル、フタル酸-2-エチルへキシル の8物質はすでに今年度の優先物質としてあげられており、計12物質となりました。

今回追加された4物質はこれら選定済みの優先物質と物性や用途で共通性があり、文献調査を 踏まえて追加優先物質とされたものです。

 ただ、追加物質を含めリスト評価を行う優先物質について、環境省は「単に有害性の疑いがある 物質に過ぎず、暴露評価などの総合的な評価が終了するまで、現実的なリストがあるとみなすべき ではない」としています。

資料:3月15日付 化学工業日報、日刊工業新聞

            分離分析課 金子 圭介


          


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