平成12年12月15日、厚生省は各都道府県知事 ら宛に、公衆浴場における衛生管理要領等の全面改正について通知しました。 厚生省では、公衆浴場や旅館業での衛生管理などについて、以前からも営業者へ の指導を行って来ましたが、かねて感染症として届出が義務付けられていたレジ オネラ症については、近年急増していることや、感染源の大半が、温泉・公共入浴施 設・24時間風呂 であることからも、公衆浴場と旅館業におけるレジオネラ症の発生 防止対策として、また、より一層の衛生面での安全性確保のため、新たに「公衆浴場に おける水質基準等に関する指針」を策定したものです。なお、現行の「公衆浴場にお ける水質等に関する基準」、「公衆浴場における衛生等管理要領」(平成3年8月15日 衛指第160号)および「旅館業における衛生等管理要領」(昭和59年8月28日衛指第2 4号)は廃止することとなりました。

指針では旧基準からの用語・語句の変更などがみられますが、大きな改正点として は、原水、原湯、上がり用湯、上がり用水、浴槽水の現行の水質検査項目である、色度 (除く浴槽水)・濁度・水素イオン濃度(除く浴槽水)・過マンガン酸カリウム消費 量・大腸菌群にレジオネラ属菌が追加されました。レジオネラ菌の基準値は、10 CFU/1 00 ml、検査方法は、冷却遠心濃縮法またはろ過濃縮法のいずれかで行うこととしていま す。また、原水、原湯、上がり用湯、上がり用水、浴槽水の水質検査の記録および、井戸水等 を飲用に供する場合の給水栓における水質検査の記録は3年以上保存することになりま した。

 

                               


資料:平成12年12月15日発
厚生省生活衛生局第1811号

衛生検査課 松本かおり


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