環境庁 は8月12日、企業が廃棄物リサイクルや社員の環境教育などに投じた費用の一 部を柱とした新たな税制優遇策をまとめました。製造業のほか流通・サービス など幅広い業種を対象とし、リサイクルや環境汚染対策への取組みを税制面か ら後押しします。企業の環境対策を促す税制優遇措置は公害防止機器の導入な ど設備面に限られてきましたが、これを環境保全活動全般に広げるとともに「 税制のクリーン化」を推進するのが狙いでもあります。8月末提出の2000年度 税制改正要望に盛り込まれます。

 企業が優遇措置を受けるには環境庁が今春指針を公表した「環境会計」を導 入していることが条件になります。環境会計は公害防止や省エネ、リサイクル などに投じた費用を算出し、投資家や消費者に開示する制度をいい、企業が環 境会計報告書を環境庁に提出し、同庁が審査し、優遇措置を適用するかを判断 します。

 環境会計は大手企業を中心に導入の機運が高まっていますが、環境庁は優遇 措置の導入によって環境会計制度の普及をさらに後押しすることも狙っていま す。

 資料: 日本経済新聞夕刊、平成11年8月12日号

環境分析センター 石澤 牧子


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