水道水質管理の諸問題検討へ−生活環境審議会
厚生省は10月3日の都道府県水道行政担当係長会議での、非常事態
に備えた危機管理体制の重要性認識論議のあとを受けて10月7日、
生活環境審議会の総会を開き、水道整備課長が水道事業の現況を説明。
規制緩和関係では、(1)現行の指定工事店制度の見直しによる全国一
律の新制度の平成10年4月1日からの施行、(2)給水装置の使用規制
の合理化としての自己認証を基本に第三者認証も含む認証制度の10月
からの施行・を説明しました。一方、閣議決定されている規制緩和推
進計画では、(a)水質検査の民間計・事業所への委託可能化、(b)
簡易専用水道の管理の検査の設置者自主検査の原則―が記されており、
厚生省では懇談会を設置して結・を審議会に報告、10年度の早い時期を
メドに結論を得たいとしました。
また、水道水質管理対策で厚生省がとってきている一連のクリプト
スポリジウム対策や、地下水源における亜硝酸性窒素、湖沼水源におけ
るミクロキスティン、ベンゾピレン等の有機化学物質等のWHOにおけ
る指針値改訂見込みの動向を伝え、水道における未規制化学物質等調査
研究班でわが国の実態を把握中で、年内にも審議会での議論を開始した
いとする意向が表明されました。
「水質管理専門委員会」はWHOの動向やクリプトスポリジウム等の
病原性微生物による水系感染症の発生防止の必要性を踏まえ、現行の水
道水質に関する基準の見直しや、水道・水道水源の水質管理のあり方を科
学的見地から検討します。
検討事項は、(1)水道水質に関する基準の見直し、(2)水道および
水道水源における水質管理のあり方等。水道、化学物質、微生物、分析
、毒性等の専門家で構成し、来年度早期に水道水質に関する基準について
の見直し結・のとりまとめを行うということです。
資料:日本水道新聞、 平成9年10月9日号、10月13日号
衛生検査課 向井
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