農水省は肥料中のダイオキ シン類含有量の2000年度調査を実施した結果、平均で1 g(乾燥重量)当り8.1 pgで、昨年度の 10.9 pgに比べわずかに減少しました。
ダイオキシン類含有量を種類別に見ると、下水汚泥肥料が平均値で2.8 pg、最大値が5.5 pg、 最小値が0.8 pg、し尿汚泥肥料は平均値が4.3 pg、最大値が10 pg、最小値が0.58 pg、汚泥発酵 肥料では平均値が12 pg、最大値が65 pg、最小値が0.05 pgとなりました。 肥料中のダイオキシン含有量については現在規制値がなく、今回の調査は下水・し尿処理場等 の汚泥から作ったものに限定されており、調査地点も少ないことから、今後5年間農水省では毎年 50点程度の調査を行っていく考えです。
肥料は農作物を生産するために不可欠なものです。ダイオキシンを毎日摂取しても健康に影響 のない目安である耐用1日摂取量(TDI)は、体重1 kg当り4 pgであり、このTDIに影響を与える 可能性があります。今後農水省では、同含有濃度の正確な把握が求められてくると思われます。
資料:2001年1月12日付 日本工業新聞
クロマト研究課 山田 悠貴
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